さて前回の続き。
アアルトの自邸、お家の中にお邪魔していきます。
お家の中に入ると、広がっていたのは、本当になじみのある、心地良いスケール感の空間です。
巨匠でありながらも、自宅はこじんまりとしていて、だからこそ、そこに暮らす家族の様子が目に浮かんできそうです。
こちらのリビングの様子は、みなさんも雑誌や写真などで目にされたことがあるかもしれません。
「庭も家のデザインの一部」と語るアアルトだからこそ、家のどこにいても庭の緑が目に入ります。
ここリビングも、もちろん。
やわらかい光と緑がとても印象的で、ゆったりとした時間が流れているような雰囲気がとても心地良い空間です。
そして、リビングから続くのはダイニングスペース。
この空間で驚いたのが、和の雰囲気が感じられる空間だったこと。
窓にかかっているのは、まるで簾ですよね!
こちらは、まるで押入れのような収納スペース。
収納扉の把手も、思わず障子やふすまが連想できる仕様です。
また、こちらは階段の窓。
気になったのは、窓の外に付いている木の縦格子。
連想したのは、京都などで古くから残る町屋で見かける縦格子。
外から内の様子は見えにくいけれど、内からは外の通りの様子が見えるというもの。
ここで実際にそのような工夫が必要であったのかは分からないので、完全に私の想像なのですが…
とても似たデザインだと感じました。
そして、2階に上がるとプライベートな家族の空間が広がります。
暖炉を囲むようにリビング空間が広がり、それを囲うように寝室などが配置されています。
寒い北欧の冬、暖かい場所に自然と家族が集まってくる様子が目に浮かびますね。
このお家であたたかい雰囲気が感じられるのは、そういった家族や親しい人が集まって過ごしている場面がイメージできるからなのかもしれません。
そして、どこにいてもやわらかい自然光を感じられたり、和を感じるデザインをあちらこちらで感じるからこそ、日本人である私たちは、より心地良く、落ち着いた空間だと感じられるのかなと思います。
私がフィンランドへ旅行したのは、もう5年以上前のことですが、今思い出しながらこうしてブログを書いていても、その時感じたワクワクが昨日のことのように思い出されます。
思わずテンション高めに、盛りだくさんに書いてしまいましたが、実際に体感した空間、感動したその時の気持ちは、そのまま自分の中に残っているものですね。
なかなか、ちょっとそこまで!という気分でフィンランドへ行くことはできないですが、もし機会があれば、ヘルシンキから少し足をのばして、こちらにも訪れてみて頂きたいな思います。
予約をすれば、ガイド付きで見学することができますよ!
(もちろん英語!恥ずかしいですが、私はあまり分からなかったのが悔やまれます…)
ooi