昔に比べて「起業」は身近なものとなり、さまざまなスタートアップ企業が生まれています。

また、新型コロナウイルス感染症の流行を経て、リモートワーク化が進み、オフィスを縮小する企業も増えています。その中でも、小規模オフィスが注目を浴びています。

この記事では、小規模オフィスとはどのようなものか、小規模オフィスのメリット・デメリットなどについてお伝えします。

小規模オフィスとは?

小規模オフィスとは、面積や規模の小さなオフィスを指します。

従業員の数は多くても6人程度、広さでは20坪程度のものを指すことが多いです。

事業の新規立ち上げなど従業員数が少ない企業が最初に持つオフィスとして小規模オフィスが選ばれることが多いです。

小規模オフィスのメリット・デメリット

ここでは、小規模オフィスならではのメリット3点と、デメリット2点をご紹介します。

メリット①意思確認がしやすい

1つ目のメリットは、意思確認がしやすいことです。
1坪は畳2枚分なので、仮にオフィスが20坪だとすれば、40畳です。ちょっとした宴会場程度の広さですので、部屋の端同士でも大声を出せば届きそうな距離です。

従業員一人ひとりの物理的な距離も自然と近くなり、コミュニケーションも取りやすくなります。コミュニケーションが気軽に取れる環境が作られていることで、意思確認もしやすくなるでしょう。

コミュニケーションで齟齬があったり、意思確認がうまく取れなかったりすると、それらをきっかけに業務上のトラブルや職場内の人間関係が悪くなるといったケースが見られます。

そのため、意思確認がしやすいというのは非常に大きなメリットと言えます。

メリット②空間に統一感が出やすい

コンセプトからこだわりのオフィスをデザインする

2つ目のメリットは、空間に統一感が出やすいことです。
小規模オフィスは、オフィス空間としては非常に狭い部類に入ります。

その分、必要なオフィス家具や什器などの数が把握しやすく、配置イメージもわきやすいです。空間に統一感が出やすくなります。

オフィス空間は、その企業の従業員の働く空間であると同時に、来客者に見せる企業の「顔」でもあります。

小規模オフィスの場合、大企業のように広々としたエントランスを用意することは難しく、ドアを開けたらデスクで作業をしている従業員と目が合うようなところも少なくありません。

そのような環境でもオフィス空間に統一感があることで雑多な印象を与えずに済みます。

メリット③コストを抑えられる

3つ目のメリットは、コストを抑えられることです。
小規模オフィスの賃料は、小幅ながら上昇傾向にあるものの、広いオフィスを借りるのに比べれば賃料は安くなります。

オフィスの広さを必要最小限の面積にとどめることで、賃料や敷金をはじめ、水光熱費などのオフィスの維持にかかるランニングコストを抑えることができます。

また、小規模オフィスでは設置するオフィス家具や備品の数も少ないため、オフィスへの初期投資も抑えられるでしょう。

スタートアップなど、これから事業を始めるという時には準備資金も限られていることが多いため、初期コストが抑えられることは大きなメリットになるでしょう。

デメリット①散らかりやすい

一方のデメリットとしては、散らかりやすいことが挙げられます。
オフィス開設直後はあまりありませんが、元々が狭いため収納家具なども置ける数や場所が限られます。

次第に書類や備品などが収納しきれなくなり、オフィスが散らかって見えてしまいがちです。

既存のデスクや棚に収納ポケットやラックを付ける、収納棚を間仕切りとして活用するなどの方法で、什器を増やさずに収納を確保することができます。

デメリット②作業スペースが制限される

もう1つのデメリットは、作業スペースが制限されることです。
オフィス自体が狭いので、パーソナルスペースが十分に確保できないことも少なくありません。

リモートワークを増やすことができるのであれば、フリーアドレス化することなどでの対応を検討してもよいでしょう。

また、十分な大きさの会議室を用意することができず、クライアント先を招いての会議などの際には、外部の貸し会議室を利用するということもあります。

ただし、このような会議室は頻繁に使うのならばオフィス内に作っても十分活用できますが、頻度が高くないのであれば、貸し会議室を利用して社内のスペースは他のことに充てた方が、社員の満足度は高まるでしょう。

小規模オフィスはオフィスデザインで勝負する!

小規模オフィスがオフィスデザインに力を入れると、どのような利点があるのでしょうか。

採用計画に有利

まずは、採用計画に有利に働くことが考えられます。統一感を持ち、整然としているオフィスの姿を見せることで、見学者に「働きやすそうだな」「落ち着いて仕事ができそうだな」という印象を持ってもらうことができます。

「みんなの仕事場」が実施したアンケートによれば、「オフィス(環境)はあなたの仕事に影響を与えますか?」という質問に対し、72.2%の人がとても影響すると、25.6%の人がやや影響すると回答しています。

8割以上もの人がオフィス環境は重要だと考えているのです。また、「オフィス環境の良さは何に影響を与えると感じますか?」という質問に対しては、仕事への意欲(モチベーション)と答えた人が82.0%、成果達成(結果を出す)と答えた人が48.9%で、オフィス環境のよさが仕事に対するモチベーション、ひいては結果にまで大きく影響していることがわかります。

また、オカムラの調査でも、従業員の約7割がオフィス環境は仕事をする上で重要だと考えています。

つまり、オフィス環境が整っていると思わせることで、就職活動中の人たちからよい印象を得ることができ、採用計画に有利に働きます。

いい人材を採用し、安定して働いてもらうことができれば、事業の拡大、より大きいオフィスへの移転も夢ではないかもしれません。

社風ブランディングに有利

内装材の見直し

オフィスは、会社の「顔」の側面を持っています。「顔」をどのように演出するかで、自社の社風ブランディングに役立てることができます。

以下の表は、色がどのようなイメージを人に想起させるかを示したものです。

効果
赤色 アクティブ、情熱的、達成感、自信、生命力、闘争心 など
ピンク色 やさしさ、愛、恋、かわいらしさ、感謝 など
オレンジ色 朗らか、カジュアル、あたたかい など
黄色 明朗、躍動、快活さ、軽さ、注意、嫉妬 など
白色 清潔、純粋、無垢、未来、平和、信頼 など
青色 冷静、知的、爽やか、信頼、誠実 など
紫色 上品、女性的、厳粛、神秘、妖艶 など
緑色 安らぎ、癒し、自然、緊張の緩和、調査、安全、健康 など
黒色 強さ、重厚感、高級感、クール、スタイリッシュ、存在感、シンプル など
金色 栄光、豪華、永遠 など
銀色 先進的、高品質、知性 など

例えば自然に優しい社風をイメージして緑色を基調としたり、シャープなイメージでコントラストの強い黒と白を使ったり、明るく親しみやすい企業をイメージしてオレンジ色を使ったり……というように、イメージから逆算して社内インテリアを整えるのも一つの方法です。

また、コーポレートカラーをオフィスの内装に積極的に採用したり、社名のロゴの色と同じ色を利用したりすることで、社風ブランディングをより強固なものにすることもできます。

広報に活かせる

オフィスデザインを整えておくと、広報活動にも活かすことができます。例えば商品サンプルの写真を撮ったり、自社サービスの紹介動画を撮ったりする時に、オフィスの様子が映り込むことがあるでしょう。

映り込んだ社内の様子が整ったものだと、自然と企業イメージはよくなります。

また、最近ではSNSを広報活動に利用している企業も多いです。

多くの写真・文章が溢れているSNSで自社の投稿を読んでもらうには、印象的な写真の添付が欠かせません。

最初から社内のオフィスデザインを整えておけば、どこでも撮影することができ、作業の効率化にもつながります。

小規模でのオフィスデザインはレイアウトに気をつけよう

小規模オフィスのオフィスデザインは、狭いからこそ、レイアウトが大事になります。以下、見てみましょう。

ゾーニング

小規模オフィスのゾーニングを決めるには、次の2つのことを意識しましょう。

【小規模ゾーニングの2つ】

  • ・1人あたりの必要面積
  • ・どのようなスペースが必要か

 

まず、1人あたりの必要面積です。

一般にオフィスでは1人あたり2坪〜4坪程度の作業スペースが必要であるとされています。

これ以上業務スペースが狭くなると、業務の効率低下や社員のストレス増加のリスクがあります。

必要な作業スペースの確保が難しい場合には、フリーアドレス化を検討してもよいでしょう。

また、自社の事業内容、実際の作業内容を振り返り、どのようなスペースが必要か検討しましょう。

スペースの配分

多様な働き方

従業員が普段デスクについて作業するスペースはどれくらい必要か、また自社の事業を進めていく上ではどのようなスペースを必要としているかがわかったら、今度はスペースの配分です。

多くの企業では従業員のデスクスペースが主となるでしょうから、それをまず差し引き、残ったスペースを他の目的で分ける、というのが一般的な流れとなります。

ここであまりにスペースを細分化してしまうと、どのスペースも本来の目的を果たせなかったり、動線が悪かったりで、使いづらいものになってしまいます。

必要なものといらないものを精査し、例えばミーティングスペースとリラックススペースは兼用とするなど兼用できるものは兼用しましょう。

ここで注意したいのは、きちんと仕切られたスペースが1つは欲しいということです。

オンラインミーティングなどで使えるだけでなく、事業を進めていく上で、他の社員には聞かれたくない話をすることもあるでしょう。

そのような時にすぐに使えるスペースを、1つは用意しておきましょう。

社員の意見

レイアウト案ができたら、必ず社員の意見を仰ぎましょう。

実際にそこのオフィスで仕事をするのは社員です。

デザイン担当者や、外部デザイナーがいいと思ったレイアウトでも、社員から不満が出た場合には見直す必要があります。
使いづらいと感じるオフィスで働いていると、次第に労働意欲も削がれていくものです。

労働環境の改善、作業効率アップのためにレイアウトを考えるのですから、社員の声をないがしろにしないようにしましょう。

小規模のメリットを活かしたオフィスデザインにしよう!

ここまで、小規模オフィスのオフィスデザインについて、小規模だからこそのメリット・デメリットをみてきました。

意思確認がしやすいこと、オフィス空間に統一感が出やすいこと、コストを抑えられることがあることがわかりました。

一方のデメリットとしては、狭いがゆえに収納が限られて散らかりやすいこと、作業スペースが限られることなどが挙げられます。
しかし、小規模オフィスならではのメリットを活かして工夫すれば、大規模オフィスに負けない快適で社風に合ったオフィスが作れるでしょう。

株式会社ヴォーエルは、オフィスの内装デザイン設計から施工まで、オフィス・店舗の内装デザイン設計から施工までを自社で行っています。

内装工事の現場からの視点・デザイン的な視点の両方を持っているからこそ可能なご提案を追求しています。
オフィスデザインを検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

大阪のオフィスデザイン・オフィス移転は株式会社ヴォーエル