テレビや雑誌、動画サイトなどをみていると、「本当にオフィスなの?」と思うような、おしゃれなオフィスに出会うことがあります。

おしゃれなオフィスには、「おしゃれ」以外にもたくさんのメリットがあることをご存知ですか。

この記事では、オフィスデザインをおしゃれにするメリット、おしゃれなオフィスデザインを目指すために抑えておきたいポイントについてご紹介します。

人気の施設・設備もご紹介しますので、取り入れられるものからぜひ検討してみてください。

オフィスのデザインはおしゃれにすべき?

おしゃれなデザインのオフィスと、ごく一般的で特徴のないデザインのオフィス、どちらで働きたいかと言われたら、おしゃれなデザインのオフィスと答える人が多いのではないでしょうか。

「おしゃれなオフィスは費用面でも高くつきそう」「無理しておしゃれなオフィスにする必要はないのでは」「普通に仕事ができればそれでいいのではないか」と考える人もいるでしょう。

しかし、おしゃれなデザインのオフィスには、おしゃれだという点以外にもメリットが挙げられます。ここでは、おしゃれなデザインのオフィスだからこそ得られるメリットを2つご紹介します。

メリット①社員のモチベーションが上がる

まずは社員のモチベーションが上がることです。誰しも暗く陰気なオフィスよりは明るくおしゃれなオフィスで働きたいもの。

実際にそれを示すデータもあります。

「みんなの仕事場」が行ったアンケート によると、「オフィス(環境)はあなたの仕事に影響を与えますか?」という質問に「とても影響する」と答えた人が72.2%、「やや影響する」と答えた人が25.6%と合わせて9割以上の人はオフィス環境が仕事に影響すると答えています。

また、実際にオフィスのリノベーションを行った会社が自社社員を対象に行ったアンケート では、リノベーションを通してモチベーションがすごく上がったと答えた人が33%、上がったと答えた人が52%と約8割の人はモチベーションが上がったと答えています。「下がった」と答えた人は一人もいませんでした。

このように、会社がおしゃれなデザインになることで、社員のモチベーションが上がる可能性が多いにあります。

また、そこで働き続けたいという気持ちも高まるでしょう。

また、採用活動にもおしゃれなオフィスはプラスに働きます。

快適でおしゃれな会社で面接をすれば、好印象をもたれる可能性が高くなります。人材不足だと言われているからこそ、待遇面だけでなく、環境面でも他社と差をつけることで有利に働くでしょう。

このように、おしゃれなオフィスにすることで、モチベーションアップによる業績アップ、定着率アップ、採用率アップというメリットが得られます。

メリット②企業ブランディングに寄与

オフィスは企業の「顔」でもあります。オフィスから受ける印象を操作することで、来客に与えたい企業イメージを与えることができます。

心理的に影響が大きい構成要素として知られているのが、色調、明るさ、スペース、素材の4つです。

同じ空間を演出するのに、水色系の色調は落ち着いた印象を、黄緑系は自然を感じさせることからリラックスした印象を、赤系は活発な印象をそれぞれ与えます。

また、明るいオフィスは活発な印象を与えますが、明るくするにも自然光を取り入れる、明るいライトを採用するなど方法はさまざまで、それぞれの光によっても受ける印象が異なります。

素材でいえば、同じ白っぽい壁紙でも、コンクリート打ちっぱなしと珪藻土では受ける印象が全然違います。

このように、それぞれの要素を組み合わせることで自社イメージと合ったオフィスを演出することができます。

コーポレートカラーと内装をリンクさせる、自社ロゴとカーペットの柄に統一感をもたせるなども、自社の「顔」であるオフィスを効果的に使った例と言えるでしょう。

また、昨今はSNSの時代とも言われ、各企業も積極的に発信しています。SNSは投稿する文章や写真の一つひとつが自社アピールです。

また、SNSに投稿する写真にはおしゃれさが求められます。例えば商品画像を撮影したり、打ち合わせ風景を撮影したりするときに、背景のオフィスがおしゃれであることは企業イメージの向上にもつながります。

オフィスデザインをおしゃれにするポイント3選

オフィスデザインがおしゃれである方が、いろいろな面において有利であることはわかりました。

では、オフィスデザインをおしゃれにするには、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。

ここでは、3つのポイントをご紹介します。

ポイント①コンセプトを決める

まずは、どのような企業イメージを見せたいのか、コンセプトを決めましょう。

「明るく清潔」「優しそうな感じ」といった抽象的なもので構いません。

ただ、「清潔」「優しい」と一口に言っても、そこからイメージするものは人それぞれです。

そのコンセプトから想起される具体的なイメージを挙げ、それらが見せたいイメージに合うか合わないか、議論していくことで、コンセプトの具体像が固まっていきます。

コンセプトから想起するイメージ像が固まったら、それに合わせてオフィス家具を選んでいきましょう。

イメージが固まらないまま家具選びを始めてしまうと、選ばれた家具の一つひとつはおしゃれなのに、同じ空間においたら統一感がなくごちゃごちゃした印象になってしまいます。

内装を選ぶにしても、オフィス家具を選ぶにしても、「コンセプトに合うか」という視点を忘れないようにしましょう。

コンセプトに合う場合には、グリーン(観葉植物)を取り入れるのもおすすめです。グリーンには空気の浄化作用もありますし、何より人の心を落ち着けます。

関連記事:コンセプトからこだわりのオフィスをデザインする

 

ポイント②カラーコーディネートする

2つ目のポイントは、カラーコーディネートをすることです。
あまり色が多く使われていると、ごちゃごちゃとして煩雑に見えてしまい、マイナスイメージを与えかねません。

一般に、部屋の色は以下のような配分が目安だとされています。

ベースカラー(床や天井、壁など空間の基礎となる色):70%
メインカラー(ブラインドやオフィス家具などの色):25%
アクセントカラー(置物やパーテーションなどの色):5%

企業によっては、コーポレートカラーが定められています。コーポレートカラーを取り入れたカラーコーディネートをするのも、オフィスは会社の顔であるという観点からもおすすめです。

また、色によって見る人に与える効果が違います。それぞれの色の持つ効果は以下の通りです。

リフレッシュルームにはリラックス効果を狙って緑色を、会議室は新しい意見が出ることを期待して青色を、多目的ルームにはコミュニティの活性化を願ってオレンジ色を取り入れるなど、その部屋の目的に合わせて取り入れる色を変えるのも面白いでしょう。

効果
赤色 アクティブ、情熱的、達成感、自信、生命力、闘争心 など
ピンク色 やさしさ、愛、恋、かわいらしさ、感謝 など
オレンジ色 朗らか、カジュアル、あたたかい など
黄色 明朗、躍動、快活さ、軽さ、注意、嫉妬 など
白色 清潔、純粋、無垢、未来、平和、信頼 など
青色 冷静、知的、爽やか、信頼、誠実 など
紫色 上品、女性的、厳粛、神秘、妖艶 など
緑色 安らぎ、癒し、自然、緊張の緩和、調査、安全、健康 など
黒色 強さ、重厚感、高級感、クール、スタイリッシュ、存在感、シンプル など
金色 栄光、豪華、永遠 など
銀色 先進的、高品質、知性 など

①でご紹介したコンセプトを決める際に、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーを決めておいてもいいかもしれません。

ポイント③オフィスだということを忘れない

最後にご紹介するポイントは、「オフィスだということを忘れない」です。

ここまで、「コンセプトを決めろ」「カラーコーディネートをしっかりしろ」と述べておいて、それ?と思う人もいるかもしれません。

確かにおしゃれなオフィスを作ることを考えた時に、コンセプトは大事です。

コンセプトに合わせたカラーコーディネートも大事であることは間違いないです。

しかし、ここがオフィスであり、仕事をする場所なのだということはもっと大切で忘れてはならないことです。

おしゃれさに気を取られて、仕事のしやすさを忘れてしまっては本末転倒です。

オフィス家具を選ぶ時には、見た目だけでなく機能性もきちんと兼ね備えているかを確認しましょう。

また、万が一故障した時にすぐメンテナンスを受けられるかといった観点も大切です。

「とても珍しい海外製の製品なので修理の部品を取り寄せるのに1ヶ月かかります」などというようなことでは、業務の進行に差し障りが出ます。

オフィスリノベーションなどで、ゾーニングから検討することが可能な場合には、来客など人目につきやすい部分(見せる部分)と人目につきにくい部分(見せない部分)も意識しましょう。機能性を最優先で考えたいものについては、人目につきにくい部分に配置することを検討してはいかがでしょうか。

おしゃれなオフィスで人気の施設・設備

兄弟会社のお引越し!

おしゃれなオフィスで人気の施設・設備にはどのようなものがあるのでしょうか。

おしゃれなだけでなく、快適に仕事ができることも人気の秘密のようです。

関連記事:無いものは造る!オフィスのおしゃれな造作家具

 

高機能チェア

高機能オフィスチェアへの注目が高まっています。

高機能オフィスチェアと一般的なオフィスチェアの主な違いは、機能や快適性です。

高機能オフィスチェアは、人間工学に基づき設計されています。

そのため個人の好みや身体の状態に合わせて調整が可能で、楽に正しい姿勢をキープでき、長時間でも快適な座り心地を維持できます。

高機能チェアは、快適性のために以下のような機能がついている商品が多くみられます。

【高機能チェアの機能】

  • ・ロッキング機能
  • ・座面の調整機能
  • ・レバーの操作性
  • ・アームレスト
  • ・ランバーサポート
  • ・フットレスト

 

また、高機能チェアは比較的サイズが大きく重量があるため、安定した使用感を味わうことができるでしょう。

一般的なオフィスチェアと比較すると、価格は上がりますがそれに匹敵する満足感が得られます。

最近はフリーアドレスのオフィスも多く、以前と比べると導入しやすくなったオフィスも多いようです。

昇降テーブル

昇降テーブルとは、天板の高さが自由に変えられるテーブルです。

オフィスチェアに座って作業することもできれば、立って作業することもできます。

近年、立って仕事をするスタンディングワークが注目を集めています。

オフィスワークというと、オフィスチェアに座って仕事をやるものだと思っている人は多いですが、ずっと同じ姿勢でいると身体のあちこちに負担がかかり、特に下半身への血流が悪くなりがちです。

そこで立って仕事をするスタンディングワークが注目を集めたわけですが、座った時と立った時では適正な机の高さは違います。

そんな時、昇降テーブルがあれば、楽に高さを調整でき、作業効率を落とさないまま仕事ができます。

パーソナルロッカー

パーソナルロッカーは、一人ひとりに割り当てられた自分だけのロッカーです。鍵つきが望ましいです。

フリーアドレス(社員が固定席を持たず、共用席の中から好きなところを選んで仕事をする方式)のオフィスでは必須とも言えるでしょう。

フリーアドレスのオフィスは出勤する人の人数分だけ席を用意すればいいため、リモートワークを主とする企業にはメリットが大きいです。

一方、働く側からすれば自分の机がないため、私物をどこに保管するかという問題に直面します。文房具やサニタリー用品、常備薬、温度調節用のストールなど、共用スペースに置くのははばかられるけれどオフィスに置いておきたいものは意外にあるものです。

個別にデスクがあれば引き出しにしまうこともできますが、フリーアドレスではそういきません。

また、個別デスクが用意されている会社でも、スペースがあればパーソナルロッカーがあると便利です。

デスクに置いておくほどではないけれど、会社に置いておきたいものは意外にあるものです。

パーソナルロッカーがあることで通勤の際に持ち歩く荷物が減り、快適に通勤できるようになります。

結果として、労働環境の改善にも繋がっていると言えるでしょう。

多目的スペース

多目的スペースも近年注目されている設備のひとつです。

多目的スペースは会議室のように特定の用途を持たずいろいろな目的で使うことのできるスペースで、誰でも出入りしやすくするためにオープンスペースになっていることが多いです。

多目的スペースがあると、社員同士の交流の場となります。

他部署の人同士が交流する機会はあまりありませんが、多目的スペースに集まった者同士が雑談をする中から異なる部署間での交流が生まれたり、新しいアイデアが生まれたりします。

また、多目的スペースがあることで、社内外に会社の福利厚生をアピールすることができます。

社内に対しては「社員を大事にしてくれる会社だ」と感じさせることで労働意欲の向上につながりますし、社外には「働きやすそうな会社」という印象を与えることができます。

また、社外の人ともリラックスした雰囲気の中ちょっとした立ち話をすることで、相手の意外な側面を知ることができるかもしれません。

リフレッシュスペース

リフレッシュスペースはその名の通り、リフレッシュしたい社員が使うスペースです。

自席や自部署のあるフロアを離れることで頭をリセットし、身体をリラックスさせます。

企業によっては縁側のようなスペースを作ったり、ビーズクッションを置いたり、仮眠スペースを設けているところもあります。

小規模なオフィスでは、多目的スペースがリフレッシュスペースを兼ねているところもあります。

個室ブース

株式会社ヴォーエル/オフィス移転工事

社員が集中して仕事に取り組みたい時に、あると便利なのが個室ブースです。
防音構造にしておけば、他社や現場、支店間などのWeb会議の際にもオフィスの雑音を気にせず、会議に集中できる環境が整います。

近年は、大掛かりな工事なしに後付けで設置できる個室ブースもあるので、検討してみてもよいでしょう。

図書スペース

過去の資料等ではなく、自社の業務内容に関するビジネス書や自己啓発書、一般小説や新聞などをおいた図書スペースも人気があります。

書籍で勉強したいと思ってもなかなか書店にいく時間が取れなかったり、どれがいいかわからなかったりするものです。

社員の自己啓発を促す意味でも、図書スペースは作れれば作りたい施設のひとつです。

カフェスペース・ウォーターサーバー

仕事をするにも、リラックスするにも、飲み物は欠かせません。

わざわざ社外のカフェに買いに行かなくても、社内でおいしいコーヒーや紅茶が調達できたら便利だという意見は多いです。

カフェスペースまで行かずとも、高性能なコーヒーサーバーや多機能給茶機を設置したり、ウォーターサーバーの横にドリップコーヒーやティーバッグを置いたりするだけでも受ける印象は異なります。

デジタルサイネージ

デジタルサイネージは電子掲示板とも言われます。ネットワークを通じて離れたところからでも表示内容の操作ができるので近年企業でも人気を集めています。

エントランスに設置して自社PRビデオや自社の新製品情報を流したり、各部署に設置して動静表や目標達成状況を表示したりと企業内でも使い道はいろいろあります。

表示する資料をPCで作りデータを更新するだけで表示内容を変更することができるので、紙や掲示板を使うのに比べて手間がかからない点、古いデータも手軽に残しておける点などが評価されています。

インタラクティブホワイトボード

インタラクティブホワイトボードとは、資料データや端末の画面を映し出し、フリーハンドで書き込みもできる、進化したデジタルホワイトボードです。
インタラクティブホワイトボードが1台あれば、大画面に資料を映し出すことができるので、プレゼン等にも活用できます。

また、専用ペンで表示された画像に手書きで書き込み、書き込んだ内容をデジタルデータとして保存・共有することもできます。

さらにインタラクティブホワイトボードをネットワークに繋いでおけば、本社と支社、事務所と現場など、離れた拠点間でもリアルタイムで画像の共有が可能です。

このように、1台で何役も兼ねることができるので、インタラクティブホワイトボードは注目を集めています。

会議室に1台あると、会議の準備も、進行もスムーズになるでしょう。

バランスボール

バランスボールは、ゴムでできた大きなボールです。

上に乗ってバランスを取ることで、体幹を鍛えることができ、姿勢の改善、腰痛予防、集中力アップなどの効果が期待できます。

一時期、オフィスチェアの代わりにバランスボールに乗って仕事をすることが流行したのを覚えている人もいるのではないでしょうか。

最近では仕事中の使用を意識して転がりにくいバランスボールも販売されています。

仕事中に使うもよし、リフレッシュスペースでバランスボールに乗ってリフレッシュするもよし、さまざまな使い方が期待できます。

災害時の備蓄

災害は、いつ起きるか予測がつかない上に、東京などの大都市では、一斉に帰宅するのではなく職場などに一時的にとどまる政策が打ち出されています。

このような状況もあり、災害時の備蓄を用意する企業も増えています。

おしゃれなオフィスを持つ企業は、防災対策もスマートです。

おしゃれなデザインのオフィスで気持ちよく働こう!

おしゃれなデザインのオフィスには、社員のモチベーションが上がる、企業ブランディングに寄与できるなどといったメリットがあります。

モチベーションが上がることで、業績も上がり、既存社員だけでなく就職活動中の人にも働きかけることができるため、採用率アップにも繋がるでしょう。

オフィスをおしゃれなデザインにするには、まずはコンセプトを決めること、そしてカラーコーディネートをすること、オフィスであることを忘れないことが重要です。オフィスはあくまでも仕事をする場所であり、仕事を快適に進められることが第一です。

株式会社ヴォーエルでは、オフィスの内装デザイン設計から施工までを自社で行っています。

内装工事の現場からの視点・デザイン的な視点の両方を持っているからこそ可能なご提案を追求しています。
オフィスデザインをご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

大阪のオフィスデザイン・オフィス移転は株式会社ヴォーエル