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    TOP > ブログ > 【建築探訪記】自由学園明日館

世間では夏休みが始まって8月ももうすぐそこ、という時期ですが、とうとう梅雨明けがやって来ましたね!

一歩外に出ると、むわっとした空気に包まれるようになりました。

 

昨日は天神祭が開催されていて、ヴォーエルの事務所近くはとてもにぎわっていましたよ。

夏です。

外はもう、夏の匂いでいっぱいです!

 

自由学園明日館

さて、ここ最近ブログでよくご紹介させて頂いているのがフランク・ロイド・ライトの建築。

現在もほぼ完全な形で残っているのは東京・池袋にある自由学園明日館と兵庫県芦屋市にあるヨドコウ迎賓館(旧山邑邸)の2件。先日のブログでご紹介したのが、ヨドコウ迎賓館です。そして、それならば自由学園明日館へも行かねば!と思い、東京へ行ったタイミングでぶらり建物探訪して来ました。

 

自由学園明日館は、東京・池袋の駅から徒歩10分程度。

重要文化財に指定されています。

本当にこんな都会の真ん中でライト建築に出会えるの?と思いつつも、地図を片手に近づいてみると、やはりそこは独特の空気感に包まれていました。

 

設立は1921年。

羽仁吉一・もと子夫妻によって女学校として建てられました。

彼らが女学校の設立を友人の建築家・遠藤新に相談したところ、帝国ホテルの設計で日本を訪れていた遠藤新の先生であるライトに頼んではどうか、と勧められられたそうです。

ライトは非常に忙しい時期であったにも関わらず、これからの女性のための教育理念に深く共感したことと、ライトの2人の叔母が学校運営に非常に熱心であったこともあり、自由学園の図面にとても楽しそうに取り組み、数日でラフスケッチで書き上げたと言われています。

 

自由学園明日館

 

自由学園明日館

 

入り口の扉を開けると低い天井に菱形の照明器具が印象的な空間が広がります。

ここでは、入り口を狭くすることで室内空間の広さを強調するというライトが好んだ空間構成を見ることができます。

自由学園明日館

 

こちらは教室。

当時は教室には照明がなかったそうです。

自由学園明日館

 

自由学園明日館

 

そして食堂。

自由学園明日館

 

自由学園明日館

 

こちらの吹き抜けのホールはとても印象的な空間です。

窓にはひとつひとつ大きさの異なるガラスがはめ込まれていて、その開閉はとても慎重にされているそうです。

そして!ここではライトがデザインした椅子に座ってお茶を頂けるのです。見学だけでなく、ゆっくり”過ごせる”ことがとても嬉しい!

自由学園明日館

 

自由学園明日館

 

また、大きな窓の向かい側には暖炉があります。

ライトは「火のあるところには人は集まり、団欒の場を共有するのだ」と考えていたこともあり、ここは学校建築でありながら5か所に暖炉が作られています。木造重要文化財なので原則として火は使えないそうなのですが、消防に申請して冬には何度か焚いてるそうですよ。

素敵ですね!その日に合わせて、また行ってみたいです!

自由学園明日館

 

自由学園明日館

 

”ライトは自由学園の建築図面にとても楽しそうに取り組んだ”というその説明を読んでなるほどと感じるくらい、こちらの建物は、窓からの心地良い光と柔らかい空気でいっぱいでした。

何よりとても素敵だなと感じたのは、自由学園明日館は”動態保存”されているということ。

建物である以上使ってこそ残した価値があると考え、使いながらの保存をされているそうです。

 

私が訪れた時も各種教室や講習会が行われていて、たくさんの人に使われていました。また、コンサートや結婚式も開催されているそうで、まさに動態保存されている姿を見ることができました。そのため、この日は講堂を見学することができなかったのですが、それも日常的に”使っている”からこそ。

使われていない建物とは、やはり流れる空気が違うように思います。日常的に人の気配があるからこそ生まれる柔らかい空気感がとても心地良く、だからこそまた人が集まってくるように感じます。

 

喫茶付の見学チケットを購入すると、ホールでお茶とお菓子を頂くことができますよ。

あまりに心地良くて、ひとりでずいぶんのんびりしてしまいました。

日常を忘れてしまうくらい、静かな時間が流れています。

 

建築に興味がある方もそうでない方も、もし機会があればぜひ行ってみてください。

東京には、こんな素敵な場所があちこちにひそんでいるのですね。

みなさまのおススメ建築がありましたら、ご一報くださいませ!

 

 

ooi