オフィス・店舗の効果的な照明の演出方法◆スポットライト◆
オフィスや店舗の内装を計画をするとき、内装材や家具、サインなど細部に至るまでこだわりを持ってデザインされると思います。そのデザインをより効果的に活かしてくれるのが照明計画。
特に、アクセントになるような空間やこだわりのスペースには、照明をより効果的に使いたいと考えられるでしょう。照明の演出方法には、間接照明や照明の色温度の調整、照度の調整など様々な手法がありますが、ここではスポットライトに注目し、どのような使い方や演出方法があるのかを考えてみたいと思います。
スポットライトの使い方と特徴
■スポットライトの基本
(イメージ写真出典:パナソニックホームページ)
まず最初に、スポットライトの基本についてお伝えしたいと思います。
スポットライトは、店舗やオフィスではライティングレールというレールに取り付けることが多いです。ライティングレールとは電気が通っているレールのことで、器具をレールのどこに移動させても明かりを点けることができます。また、スポットライトは照明の光の向きを変えることも可能です。ライティングレールを取り付けている範囲に限られますが、器具の位置や照明の向きを変更できるので、店舗のレイアウト変更などにも比較的柔軟に対応できるのが特徴です。
スポットライトの使い方としては、店舗の商品展示スペースやオフィスエントランスのサインなど、ピンポイントで目立たせたいところに使うというイメージが強いですが、空間の全体照明として使われることもあり、実は意外と様々な場面で活躍しています。
■種類と機能
器具やライティングレールは、白色と黒色が一般的です。ダウンライトよりも器具の存在感が主張されるので、天井の色やデザインに合わせて器具の色を選んでいきますが、空間デザインに合わせて取り付け方を工夫することも必要です。
ライティングレールを目立たせたくない時は予め天井に埋め込むように施工したり、あるいは天井にスリットを設けて天井と同面でスポットライトを納めるとよりすっきり感じられます。
機能に関しては、配光調整機能や調光機能など各メーカー・各商品によって様々あり、それによって価格も変わってきます。
配光調整機能というのは、発光する光の角度を狭角・中角・広角と調整する機能です。狭角に設定するとピンポイントに集中して光を当てることができ、中角・広角へと光の角度が大きくなるにつれてより広い範囲に光を当てることができます。この機能が付いていない器具を選定する場合は、あらかじめ光を当てる場所に合わせて、狭角・中角・広角のいずれかの器具を選定することになります。
また、光の色温度によってスポットライトを当てた対象物の印象はガラッと変わるので、特に店舗の場合は光を当てる商品に合わせて、慎重に選定していく必要があります。
■ユニバーサルダウンライト
(イメージ写真出典:パナソニックホームページ)
スポットライトと似た機能をもつのがユニバーサルダウンライトです。
こちらはダウンライトなので、天井に埋め込んで取り付けるため、スポットライトと比べて器具が目立たず天井がすっきりとした印象になります。機能としては、スポットライトのように首振り角度の調整ができるため照明の向きを変えることができたり、器具によっては配光調整機能を持ったものもあります。
スケルトン天井
最近では、店舗だけでなくオフィスや住宅でもよく見られるスケルトン天井。天井をより高く見せることができ、空間を開放的に感じられるのがスケルトン天井のメリットです。照明計画に関しては、照明器具を直接天井から吊るして取り付ける方法の他に、ライティングレールを取り付けて、全体照明としてスポットライトを使うことも多いです。
またその場合、一般的にライティングレールは一定間隔でライン状に取り付けるので、これを利用してペンダントライトを吊るすことも可能です。ペンダントライトはデザインも豊富で、空間のイメージに合わせて選定するとぐっと印象的な雰囲気が生まれてきます。
ライティングレールはスポットライトによく使われますが、もちろんペンダントライトなどその他の照明器具にも使うことができるので、これを活用して照明計画の幅を広げることも可能です。
間接照明としてスポットライトを使う
スポットライトを間接照明として使う方法もあります。
例えば、スポットライトを天井に当てるという方法。この場合、上に向けて光を当てるので、低い位置に器具を取り付けると光源部分が目に入ってまぶしく感じます。H2000以上程度の高さに取り付けると良いでしょう。
また、広い配光の拡散タイプの器具で天井を照らすと、柔らかい印象になります。
あるいは、壁面に光を当ててコーニス照明のような雰囲気を演出することも可能です。
そのひとつとして、壁際の天井を折り上げて等間隔にスポットライトを設置して壁面を照らすという方法。この時、壁面の仕上げがタイルやジョリパットなど凹凸のある素材を使っていると、そこに陰影が生まれます。
空間のアクセントとして仕上げた壁面が、照明の力によってよりその存在感を感じられるようになります。
まとめ
このように、スポットライトは目立たせたいところにピンポイントで光を当てるだけでなく、全体照明としても、間接照明としても、様々な場面で活用することができます。
商品を展示する店舗では、どの程度の配光の光を当てるのか、光の色温度、まぶしさなども配慮して、特に慎重に器具を選定していかなければなりません。
どのような照明計画をするかによって空間の印象は全く変わってきます。内装デザインや家具をこだわるのと同じように、照明を効果的に活用し、トータルで空間づくりを進めてみてくださいね。
株式会社ヴォーエルではオフィス・店舗の内装デザイン設計から施工までを自社で行っております。
内装工事の現場からの視点と、デザイン的な視点の両方を持つ私たちだからこそできるご提案を追求し、
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