オフィスデザインの依頼先を決めるポイントを解説
オフィスは、ただ仕事をこなすだけの場所から、自社の魅力をアピールする場、従業員の満足度をあげ生産性を高める場へと変化しています。そんな中でオフィスデザインの外注が注目を集めています。オフィスデザインは、従業員の満足度をあげるのに重要な役割を果たすからです。
この記事では、オフィスデザインの依頼先にはどのようなところがあるのか、どこに依頼するか決めるポイントについて解説します。オフィスデザインに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
Index
オフィスデザインの依頼先
オフィスデザインの依頼先には、設計会社・コンサルティング会社、内装業者、工務店、家具販売店などがあります。それぞれに得意分野が異なり、どこまでの範囲を依頼するかによってもおすすめの依頼先は変わります。
会社の形態 | 特徴 |
設計会社コンサルティング会社 | オフィスの内装や外装に対応できる。会社によっては物件探しや施工管理、資金調達の支援などにも対応しているところも。 |
内装業者 | レイアウトデザイン、内装工事、オフィス家具、原状回復までをワンストップで対応できる。 |
工務店 | 地域に密着して営業しており、店舗デザインに必要なデザインから設計、施工まで一括で依頼できる。 |
家具販売店 | オフィス家具の販売が主体。オフィス空間のデザインや施工に対応できる。 |
オフィスデザインを依頼するメリット
オフィスデザインを依頼するメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
業務内容にあった配置を提案してくれる
業務内容にあった配置を提案してくれるのがメリットです。
オフィスのレイアウトを計画するときには、動線や部署ごとのまとまりを考慮してゾーニングすることが必要です。業務内容を意識してゾーニングすることで、生産性が上がり、業務効率がよくなります。会議室や給湯室なども、配管などの制限はありますが、動線やお客様からの目線を意識して配置することで、業務が進めやすくなります。
ゾーニングの知識や技術は、どこの会社でもノウハウを持っているというわけではありません。オフィス設計の豊富な経験を持つ会社に依頼する必要があります。オフィスデザインの依頼先を決めるポイントは、後ほどご紹介します。
防災の要件を満たしてレイアウトしてくれる
防災の要件を満たしてレイアウトしてくれるのも、オフィスデザインを依頼するメリットです。
業務上の動線や、おしゃれさ、快適さを最優先してオフィスデザインを決めたいところではありますが、オフィスデザインを考える上で消防法や建築基準法の存在を無視するわけにはいきません。法令を守ったレイアウトにしないと違法建築物となってしまいます。
消防法では以下のものの設置が義務付けられています。
【設置義務一覧】
- ・消火設備:消火器、スプリンクラーなど
- ・警報設備:火災報知器など
- ・避難設備:誘導灯、非常階段など
- ・消防活動用設備:排煙設備、連結送水管など
また、建材についても、オフィスの改装に使われる建材は仕様が消防の基準を満たしているかを示す認可や認定シールが必要な場合が多く、建物によっては認定された建材を使用することが義務付けられていることもあります。
こういった点に配慮しながら、より動きやすいオフィスレイアウトを考えてくれるのは、オフィスデザインのプロだからこそと言えるでしょう。
機能性のよいオフィス家具を提案してくれる
オフィス家具に関する知識が豊富で、機能性のよいオフィス家具を提案してくれるのも、オフィスデザインを依頼するメリットのひとつです。
最近では、従業員の使うオフィスチェアを人間工学に基づいたものにするなど、より働きやすい、通勤するのが楽しみになるようなオフィスデザインがトレンドです。しかしながら、たくさんあるオフィスチェアの中から座り心地がよく、予算にあったものを自分で選ぼうとすると情報収集だけでもかなりの時間が取られてしまいます。
一方、オフィスデザインを仕事としている会社では、オフィスデザインに関する情報収集は常日頃からしており、また、情報が自然と入ってくる環境でもあります。実際に現物を目にする機会も多く、数ある選択肢の中からクライアントの希望と予算に合わせていくつかピックアップして提案してくれます。
オフィスデザインの依頼先を決めるポイント
オフィスデザインは、外注した方がクオリティの高いものが仕上がることがわかりました。では、オフィスデザインの依頼先を決めるにあたって注意した方がいいポイントなどはあるでしょうか。
ワンストップで依頼できる会社を選ぶ
まずは、ワンストップで依頼できる会社を選ぶことです。ワンストップとは、複数の用事が一度に済ませられることを指し、オフィスデザインの設計、レイアウト、内装工事までを一手に引き受けてくれる会社のことを指します。
全てを同じ会社が窓口となって対応してくれることで、意見や要望を伝えやすくなります。また、オフィスデザインに統一感も生まれやすくなります。
公式サイトで実績を確認する
何社かワンストップで依頼できそうな会社を見つけたら、公式サイトで実績を確認しましょう。
オフィスデザインにもさまざまなテイストがあります。また、それぞれのオフィスデザインの会社で、得意な分野苦手な分野も異なります。
公式サイトで実際にその会社の施工例をみることで、どのようなテイストが得意なのか、過去の実績は何軒くらいあるのかを確認することができます。
選べるデザインの種類を確認する
多くのオフィスデザイン会社では、無料見積もりを行っています。自社の予算と希望では、どのようなデザインが選べるのか確認しておきましょう。
デスクのレイアウトでも対向型レイアウト、並列型レイアウト、背面型レイアウト、左右対向型レイアウト、ブース型レイアウト、ユニバーサル型レイアウトといったように何種類もあります。オフィス全体の内装とレイアウトとなれば、組み合わせは無限大なはずです。
使いたいデザインがあったけれど、それは自社の予算をオーバーするものだった、自社の希望を叶えるには向かないデザインだったということが後から判明するとお互いに嫌な思いをすることになります。それを防ぐためにも、選べるデザインの種類は事前にしておけるとその後がスムーズになります。
複数社から見積もりをとる
見積もりは必ず複数社から取りましょう。インターネット上の情報や口コミ等を通して、依頼してみたいと思える会社を3社から5社程度ピックアップし、それらの会社に同じ条件で見積もりをお願いします。あまり社数が増えると比較検討しきれなくなってくるので、3社から5社程度がおすすめです。また、見積もりを依頼する時に、各社同じ条件の見積もりを取っていて本決まりではないことをきちんと伝えておくと、後々トラブルにならずに済みます。
見積もりが出揃ったところで、比較検討します。A社の見積もりには含まれているものが、B社の見積もりには含まれていない、A社はC社とほぼ同内容だけど価格がC社より数万円高いなど、比較することで見えてくるものがあります。
また、見積もりをお願いする際のやり取りからは、どのような顧客対応をする会社なのか垣間見ることもできるでしょう。オフィスデザインをワンストップで依頼する以上、その後のメンテナンスなども含めて長い付き合いになることは間違いありません。そう考えるとあまりに顧客対応がぞんざいな会社に依頼するのはやめておいた方がよさそうです。
このように、他社と比較することで見えてくる、ある会社のいい点と悪い点が必ずあります。必ず複数社から見積もりを取って、比較検討するようにしましょう。
口コミやSNSでの評判を確認する
口コミやSNSでの評判を確認しましょう。SNSは匿名性が高いため、全ての情報が信頼できるとは言い難い面もありますが、それでもそこのオフィスデザイン会社やその会社の施工例に対して率直な感想が述べられていることも多いです。
どのような意見や感想が寄せられているのか、参考程度に確認しておくとよいでしょう。
オフィスデザインを依頼するときの注意点
オフィスデザインを依頼する時には、どのような点に注意したらいいでしょうか。
希望条件とデザインのミスマッチを防ぐ
希望条件とデザインのミスマッチを防ぐために、こちらの要望はなるべく細かいところまで言語化したり、参考資料を持参したりして、オフィスデザイン会社との認識のずれをなるべく防ぐようにしましょう。
また、自社の要望の優先順位を明確にし、特に従業員の声を反映した部分などはきちんとデザインに反映していかないと、新オフィスに対する従業員の満足度が低くなり、せっかく時間もお金も手間もかけてオフィスを移転させたのに、従業員の士気もあがらず満足度も低いということになりかねません。
自社の要望が具体的な形にまでなっていない場合には、なるべく細かく要望を伝えましょう。細かいところまで伝えることで、よりイメージが伝わりやすくなります。
予算内にデザイン費用を抑える
予算内にデザイン費用を抑えるのも大事なことです。
デザイン費用の予算は無限大というところはあまりないでしょう。希望する素材設備などを柔軟に検討して、予算内にデザイン費用を抑えるようにしましょう。使用する素材や設備のグレードを変更することで、予算内に収めることが可能です。
しかし賃貸物件の契約条件や内装制限などによって、希望のデザインが実現できない場合があります。なるべく条件をかなえながら、余分なコストを削減することが重要です。
適切にオフィスデザイン会社を選ぼう
ここまで、オフィスデザイン会社の選び方について解説してきました。
オフィスデザイン会社に内装やレイアウトをお願いすることで、業務内容にあった配置を提案してくれる、防災の要件を満たしてレイアウトしてくれる、機能性のよいオフィス家具を提案してくれるなどプロならではのサービスの恩恵を受けられます。
オフィスデザイン会社を選ぶ際には、ワンストップで依頼できる会社かどうか以外にも、公式サイトでどんな実績があるのか確認する、複数社から見積もりを取って比較検討するなどの注意点が挙げられます。比較してこそ見えてくるいい点、悪い点をきちんと理解した上でオフィスデザインを依頼したいものです。
せっかく外注してデザインするのですから、計画的に準備をし内装やレイアウトにもこだわることで、従業員の満足度を高め、生産性をあげていきましょう。オフィスの内装やレイアウトにお悩みでしたら、株式会社ヴォーエルにご相談ください。きっとご満足いただける提案ができるはずです。
監修者
Hori Keiichiro
COO
お客様のご要望にお応えすることは当たり前と考え、プラスαの提案、施工を重視しています。その為には、十分なヒアリングによってクライアント様と同じ立ち位置になって考えることが一番大事だと考えます。
思いを精一杯汲み取り、ワクワク・楽しく思えるような空間、アイデアをご提案させていただきます。