先日、2020年東京オリンピックのスポーツピクトグラムが発表されましたね!
東京2020オリンピックスポーツピクトグラムは、1964年の東京オリンピックで生まれたスポーツピクトグラムの考え方を継承するだけでなく、さらに発展させ、躍動するアスリートの動きを魅力的に引き出すデザインとなっているそうです。
グラフィックデザイナーである廣村正彰氏等で編成される開発チームが、全33競技50種類のオリンピックスポーツピクトグラムを制作されたとのこと。
躍動感があって、文字や言葉がなくても簡単にその競技を連想できるピクトグラム。
思わず見入ってしまいました!
さて。
個人的な話になりますが、ピクトグラムと言えば、こちらの本がきっかけで私は廣村正彰さんのサインデザインを初めて知りました。
中でもそこに載っていた横須賀美術館のピクトグラムがとても印象的で、ぜひ一度行ってみたい!!と思い続け、数年前、念願叶ってやっと行くことができました。
東京から電車で1時間以上、さらにバスを乗り継いでそこから徒歩。
大阪に住む私にとっては、長い道のり…
やはり美術館というのは、ロケーションを含めて計画されているところが多く、そこへ行くまでの道のりも大変なことが多い気がします。
だけどその分、美術館へ向かう道中のわくわくする気持ちや、特にここで見た夕日が沈んでいく空と海の風景は今でも鮮明に覚えています。
■横須賀美術館
設計・監修:山本理顕設計工場
館内では、ピクトグラムサインがあちらこちらで私たちを案内してくれます。
“エレベーターはこっちだよ”
“ロッカーはあっちだよ”
とてもシンプルなようで、親しみのわくかわいらしいフォルム。
それでいて、情報はしっかりと伝わってきます。
単にピクトグラムというよりも、まさに「よこすかくん」というキャラクターのようです。
ディテールの少しの違いが印象を変えるので、細かく細かく調整されて出来上がったデザインだそうです。
館内では、どこでも“よこすかくん“が案内してくれて、最後は出口まで見送ってくれます。
ますます忘れられない存在になりました 笑
バイバイ。またね、よこすかくん。
そして、建築としても有名なこちらの美術館。
海に面しているため、塩風に耐えるためにガラスで覆われた美術館内部。
正面入口から入ると、木漏れ日のような柔らかな光に包まれる吹き抜けの一体空間が広がります。
夕方になると、今度は館内の柔らかい光が外に漏れ出てまた違った表情が生まれます。
また、建物そのものは、高さを低く抑えるために建物の約半分を地下に埋め込んであり、屋上からは、目の前に広がる東京湾が一望できます。
ちょうど夕日が沈んでいく時間帯で、空と海の色がどんどん変化していく景色を眺めることができました。
建築も内装もサインも、後付けではなく全てが一緒に計画されると、それらが全て調和した空間が生まれるのだな、と改めて感じられる場所でした。
ちなみに、廣村正彰さんは2016年11月にNHKの“プロフェッショナル 仕事の流儀”で紹介されていましたよね!
もう2年前になりますが、サインデザインにますます関心が深まるきっかけの番組でした。
そんな廣村さんがデザインされたオリンピックのピクトグラム。
何だか見れば見るほどに愛着を感じ始めました。
オリンピックまでに、私たちの記憶にしっかりと定着しそうです!
ooi