働き方の多様化が進む中で、オフィス環境の見直しは重要な課題となっています。とくに、デスクまわりのパーテーション(仕切り)は、集中力の維持や業務効率の向上に大きく貢献するアイテムです。

「仕事に集中できない」「周囲の声が気になる」といった課題を抱える職場では、仕切りの導入がその解決策になることもあります。

この記事では、オフィスデスク用パーテーションの効果や種類、選び方のポイント、導入事例までを徹底解説します。理想的なワークスペースづくりの参考に、ぜひご覧ください。

オフィスデスクにパーテーション(仕切り)があることで生産性は変わる?









オフィスデスクに仕切りを設けることで、業務効率や集中力が大きく変化することがあります。周囲の視線や音、会話が直接影響しやすいオープンなデスクレイアウトでは、注意がそれやすく、集中を妨げる原因になってしまいがちです。

パーテーションを設置することで、視界を遮って個人空間を確保できるため、気が散りにくくなり、作業に集中しやすくなる効果が期待できます。

また、一定の遮音効果があるタイプであれば、周囲の話し声や雑音を軽減でき、より静かな環境をつくることが可能です。これはWeb会議や電話応対が多い職種にとっても大きなメリットです。

つまり、パーテーションは単なる仕切りではなく、働く人の集中力や快適さに直結する重要なアイテムなのです。うまく活用すれば、職場全体の生産性アップにもつながるでしょう。

オフィスデスクのパーテーション(仕切り)の種類とその特徴を徹底解説!

オフィスデスクに設置できるパーテーションには、さまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、用途や目的に応じて適切なタイプを選ぶことで、作業環境の快適さが大きく向上します。

主な種類としては、卓上で手軽に設置できる「デスクトップパネル」、低めで圧迫感の少ない「ローパーテーション」、そして視線や音を大きく遮る「ハイパーテーション」などが挙げられます。

これらは、オフィスのレイアウトや業務内容、求めるプライバシーのレベルに応じて最適な選択が必要です。それでは各種類について詳しく見ていきましょう。

デスクトップパネル

デスクトップパネルは、デスクの上に設置するタイプの仕切りで、比較的コンパクトで扱いやすいのが特徴です。素材はアクリルや布張り、樹脂製など多様で、カラーやデザインも豊富にそろっています。

主に対面式のデスクやオープンな空間に設置することで、視線を遮りながらも圧迫感を与えず、個人の集中空間を確保できます。飛沫対策としても活用されることが多く、感染症対策の一環として導入する企業も増えています。

また、軽量なため取り外しやレイアウト変更も容易で、必要に応じて柔軟に活用できる点も人気の理由です。

卓上設置で自由にレイアウト変更可能

デスクトップパネルは、卓上に置くだけで設置できる簡単さが魅力です。クランプ式や自立式など設置方法も多様で、部署の構成や業務形態に応じて自在に配置を変えられます。

固定ではなく自由に移動できることで、部署の再編成やフリーアドレス制などにも柔軟に対応可能です。移動や撤去も簡単なので、気軽に使い始められる点もポイントです。

軽量で持ち運びに便利

素材によっては非常に軽く、片手で持てるほどのパネルも多く存在します。これにより、女性社員や高齢者でも負担なく設置・移動ができ、オフィス内での配置換えや清掃時の移動もスムーズです。

イベントや会議など、一時的に仕切りが必要な場面でも重宝されます。

ローパーテーション

ローパーテーションは、高さが腰程度〜目線よりやや下の範囲に抑えられた仕切りです。主に床に直接設置するタイプで、デスク周りを囲うように使われます。

高さが控えめなため圧迫感が少なく、オープンな空間の雰囲気を保ちながらも、一定の集中力を保つ空間を演出できます。部署ごとの空間をゆるやかに分けたり、共有スペースとの境界を明確にしたりする目的にも適しています。

素材やデザインも多彩で、オフィスの雰囲気に合わせた選択がしやすい点も人気です。

集中力向上

適度な高さにより視界が区切られるため、周囲の動きや視線が気になりにくくなります。完全に個室化はされないものの、個人の作業に没頭しやすい環境を作れることがメリットです。

とくにパソコン作業が中心の職種では、ローパーテーションの導入で業務効率が上がるという声も多く聞かれます。

組み立て不要でコスト削減

既製品のローパーテーションは、基本的に組み立て不要で設置できるものが多く、施工コストがかからない点も魅力です。

また、フレームレスの軽量モデルなども増えており、導入時の費用を抑えつつ、見た目にもスタイリッシュな空間を実現できます。

ハイパーテーション

ハイパーテーションは、床から天井付近まで届く高さの仕切りで、視界や音を大きく遮断できるのが最大の特徴です。会議室や個室ブースのような空間づくりに適しており、集中力が求められる業務や、情報管理が必要な作業環境に向いています。

また、素材によっては防音性・遮光性にも優れ、オフィスの中に完全個室のようなスペースを設けることも可能です。

組み合わせ次第で柔軟なレイアウト変更にも対応でき、用途や目的に合わせてカスタマイズできる点も魅力です。

視線・騒音を遮断

ハイパーテーションは天井近くまで高さがあるため、周囲の視線や動きが完全に遮断されます。また、遮音性に優れた素材を選べば、周囲の会話や電話音も気になりにくくなり、静かな環境で集中して作業できます。

特にクリエイティブな業務や設計・研究開発といった静寂が求められる場面では、非常に効果的なパーテーションです。

プライバシー保護

ハイパーテーションは、周囲からの視線を完全にシャットアウトするため個人情報や機密データを取り扱う業務に最適です。例えば人事部門や経理部門などでは、業務内容を外から見られない空間が求められるため、ハイパーテーションによる区切りが効果的です。

働く人にとっても「見られていない」という安心感が生まれ、心理的なストレス軽減にもつながります。

オフィスの仕切りを選ぶ5つのポイントとは?

オフィスにパーテーションを導入する際は、単に目隠しや仕切りとしての役割を果たすだけでなく、オフィス全体の機能性や雰囲気にも大きく影響します。そのため、仕切りの種類だけでなく、素材やサイズ、設置方法、デザインとの相性なども含めた「選び方のポイント」を押さえることが大切です。

ここでは、失敗しないパーテーション選びのために意識したい5つのポイントについて詳しく解説します。

①素材の選定

パーテーションに使用される素材は、空間の印象や機能性に直結します。たとえばアクリルやガラスは視界を保ちつつ、軽やかで開放的な雰囲気を演出できる素材です。

一方、布張りタイプは柔らかい印象とともに遮音性を備え、落ち着いた環境づくりに適しています。木製や樹脂製は温かみや堅牢性を持ち、ナチュラルなデザインや高級感のある空間にぴったりです。

防音性・防火性・清掃のしやすさなども考慮しながら、オフィスの目的や業務内容に応じた素材を選びましょう。見た目のデザイン性とともに、機能面でのメリットもよく比較して選定することが大切です。

②サイズと高さの調整

パーテーションの高さやサイズは、設置場所の目的に合わせて慎重に選ぶ必要があります。たとえばデスク周りで軽く視線を遮る程度なら、ローパーテーションやデスクトップパネルで十分です。

逆に、視覚的にも音的にも完全に区切りたい場合には、ハイパーテーションのような天井付近まで届くタイプが適しています。高さによってオフィス全体の開放感や圧迫感が大きく変わるため、複数の場所に使う場合はバランスも考慮しましょう。

また、幅や厚みも作業スペースや通路を圧迫しないように注意が必要です。必要な機能性と設置スペースを照らし合わせながら、最適なサイズを見極めましょう。

③設置方式の選び方

パーテーションには、床置きタイプ、卓上タイプ、天井吊り下げタイプ、固定設置型など、さまざまな設置方式があります。

デスク間の仕切りとして一時的に使用するのであれば、移動や設置が簡単な卓上タイプや自立式の床置きタイプが便利です。一方、会議室や個室空間のように長期的に設置したい場合は、しっかりと固定できる壁面設置や天井吊り下げ型が適しています。

フリーアドレス制や頻繁にレイアウトを変えるオフィスでは、可動性に優れた軽量設計のタイプが理想的です。使用目的やオフィスの運用スタイルに合わせて、最も適した設置方式を選ぶことで、無駄のない運用が実現できます。

④デザインとの調和

パーテーションは機能性だけでなく、オフィス全体のデザインとのバランスも重要です。色や素材、形状によって、空間の印象は大きく変わります。

たとえば、シンプルでモダンなオフィスにはガラスやアルミフレームのシャープなデザインがよく合いますし、温かみのある木目調の空間には布張りや木製のパーテーションがなじみます。

統一感のあるデザインにすることで、社員にとって快適で居心地のよい空間となり、自然と集中力やモチベーションが高まる効果も期待できます。また、来訪者や取引先に与える印象も良くなるため、企業のブランディングという視点でもデザイン性は大切な要素です。

既存のインテリアと調和するパーテーションを選ぶことで、見た目にも機能面でも満足のいく空間づくりが可能になります。

⑤コストとメンテナンス性

パーテーション選びでは、導入コストとランニングコストのバランスも忘れてはなりません。例えば、布張りタイプは遮音性が高い反面、汚れが付きやすくメンテナンスに手間がかかる場合があります。逆に、アクリルや樹脂製の素材は水拭きで手軽に掃除でき、清潔な状態を保ちやすいというメリットがあります。

また、頻繁にレイアウト変更をするオフィスでは、再利用が可能な組み立て式や自立式パーテーションの方が、長期的に見てコストパフォーマンスが高くなります。初期費用だけでなく、日々のメンテナンスのしやすさや交換のしやすさも含めてトータルで比較検討することで、無駄のない投資が可能になります。

オフィスデスクに仕切りを導入した事例を紹介!

実際にオフィスにパーテーションを導入した企業の事例を見ることで、より具体的なイメージがつかめます。ここでは、株式会社ニシハタシステム、三栄鋼材株式会社、株式会社シルクロードの3社が取り入れたオフィスデザインの事例をご紹介します。

各社の目的や業種に合わせて、どのようにパーテーションが活用されているのかをチェックしてみましょう。機能性だけでなく、デザイン性や社員の働きやすさにも配慮した事例から、自社に合った導入のヒントが見つかるかもしれません。

MMG税理士法人 商談室

MMG税理士法人の商談室は、来客にも社員にも心地よい、落ち着きとリラックス感を両立した洗練された空間が特徴です。

ガラスパーテーションを用いて個室化することで、堅苦しさや圧迫感のない開放的な個室空間を実現しています。目線の高さにはアンティークガラスを採用し、視線をやわらかく遮ってプライバシーを保護しつつも、空間に上品なアクセントを加えています。

照明の色温度も統一し、全体的に落ち着いたトーンでまとめることで、空間全体を一体感のある洗練された空間へと仕上げています。

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株式会社メディアフュージョン

株式会社メディアフュージョンの新オフィスは、カフェのような温もりとナチュラルなデザインが特徴です。

特筆すべきは、木製のローパーテーションを中心に、執務デスクや商談テーブルなど主要な什器をすべてオーダーメイドで統一している点です。ローパーテーションは、空間を緩やかに区切りながらも圧迫感を与えず、社員一人ひとりの集中力をサポート。木の質感が、やわらかな雰囲気と落ち着きを空間全体にもたらしています。また、壁面にはセメント素材を取り入れることで、ナチュラルかつ洗練された印象をプラスしています。

木製ローパーテーションによるゾーニングと、素材の温かみを活かしたデザインの融合が、快適で働きやすいオフィス環境を実現しています。

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株式会社ニシハタシステム

株式会社ニシハタシステムの東京事務所は、ガラスパーテーションを中心とした間仕切りの工夫と、素材や色彩へのこだわりによって、快適で開放的なオフィス空間を実現しています。

エントランスから会議室にかけては、天井までの大きなガラスパーテーションを間仕切りとして採用。視線が抜ける設計により、落ち着いた色調でまとめられた空間に広がりと明るさをもたらしています。ガラスの透明感が、重くなりがちな会議室まわりにも開放感を与え、来訪者にも洗練された印象を残します

執務スペースにオンラインミーティング専用のブースがあるのも特徴で、ここでは在室の有無が分かるように半透明ガラスの扉を採用して、プライバシーと利便性を両立させています。

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オフィスデスクの仕切りならヴォーエルへ!

オフィスの環境づくりにおいて、仕切りは生産性や快適さを左右する重要な要素です。とはいえ、素材やデザイン、設置方法など、選定には多くのポイントがあり、どれを選べばよいか悩むこともあるでしょう。

そんなときは、オフィス空間づくりのプロフェッショナル「ヴォーエル」に相談してみてはいかがでしょうか。
ヴォーエルでは、目的や働き方に合った最適なパーテーションの提案はもちろん、空間デザインから施工、アフターケアまでワンストップで対応。

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