コミュニケーションが生まれるレイアウトの工夫
最近では、オフィス空間において、これまで以上に社内のコミュニケーションの活性化が求められるようになってきています。では、どのような交流の場があれば、スタッフ同士のコミュニケーションが生まれるきっかけになるのでしょうか。
コミュニケーションを楽しみながら働けるオフィス空間の工夫を探ってみたいと思います。
ちょっと一息、リフレッシュスペースを考える
リフレッシュスペースはコミュニケーションのきっかけを生むスペースとして考られることが多いです。
例えば、ソファやカウンター、ハイテーブルなどをミックスしたオープンスペース。ここでは休憩や昼食だけでなく打ち合わせや仕事をしても良いとします。
そうすると、ミーティングをしている隣で休憩をとっているスタッフから、部署を越えて思いがけないアドバイスをもらえるかもしれません。これは会議室にこもってミーティングをしていては生まれなかったコミュニケーションのひとつですよね。
また、「まぁ、ちょっと一息入れましょうか。」と、お茶をしたり気分を切り替えられる場を整えることもコミュニケーションを促す方法と言えます。コーヒーメーカーや自動販売機を設置し、カウンターにハイチェアなどを置いてカフェのような空間を設える。照明は暖色系にして照度を少し落とし、本棚には雑誌を置いても良いかもしれません。
このような場にも、部署を越えて人が集まります。リラックスして一息つきながら簡単なミーティングをしていると、今までにないようなアイデアが生まれることも珍しくありません。
井戸端会議が生まれるしくみ
人が行き交うスペースに井戸端会議を誘発するスペースをつくることも、偶然のコミュニケーションを生むきっかけになります。
その役割を担う場のひとつとして、複合機周辺が注目されます。複合機は人が自然に行き交う位置に配置されることが多いです。なので、それを活かしてスペースに少しゆとりを持たせて大きめのカウンターテーブルを置いておくと、立ち話の延長のように打ち合わせが始まることもあります。
まさに井戸端会議。
そこにホワイトボードを設置したり資料スペースを兼ねるなど、より自然に人が集まりやすい仕組みを掛け合わせても良いかもしれません。
ブランクな空間と余白
多くの場合、限られたオフィス空間に必要な要素を詰め込んでしまいがちですが、空間に余白を残しておくこともコミュニケーションを誘発するきっかけになります。
例えば、いつでもすぐにミーティングができるようにテーブルやソファなど色んなタイプの共用スペースをあちこちに用意しておく。会議室の前に、2人用の小さいテーブルとイスを置いてみたり。執務スペースに配置されたのデスクの間にいくつか4人掛けのミーティングテーブルを置いてみたり、ソファを置いてみたり。
小さくてもこのような共有スペースがたくさんあると、そこから話し合いが生まれ情報がシェアされていきます。
実はこの余白のような空間こそ、建築には大切です。
用途が明確になっていない空間は、そこで過ごす人々自身がその使い方を見出してコミュニケーションが生まれる場になっていきます。コミュニケーションを考える時、空間にその用途を詰め込むだけでなく、削ぎ落とす作業も必要になってくるのです。
まとめ
職種や業務内容によって必要なコミュニケーションは異なりますが、どんな職場においてもコミュニケーションの活性化を求める声は高まってきています。オフィスの移転・改装時は、それをこえた偶然のコミュニケーションを誘発する仕掛けを用意できるチャンスでもあります。
用途を詰め込みすぎず、”余白を残す”という視点からもレイアウト計画を見直してみてくださいね。
株式会社ヴォーエルではオフィス・店舗の内装デザイン設計から施工までを自社で行っております。
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監修者
Hori Keiichiro
COO
お客様のご要望にお応えすることは当たり前と考え、プラスαの提案、施工を重視しています。その為には、十分なヒアリングによってクライアント様と同じ立ち位置になって考えることが一番大事だと考えます。
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