制約を価値に変換するオフィスレイアウト

オフィスの移転・改装のタイミングでレイアウトを考えるとき、様々な制約が発生すると思います。

例えば、ハコそのものが使いやすいカタチとは限りません。変形していたり、斜めの壁があったり、スペースが限られていてレイアウトが難しいなどの問題点が次々と生まれてきます。ですが、それを解決するアイデアこそが、そのオフィスの魅力や価値あるデザインやレイアウトにつながることもめずらしくありません。

ここでは、そんな制約を活かして価値あるスペースを生み出す手法を考えてみたいと思います。

空間の用途を兼ねる

空間の用途を兼ねる

広々と空間に余裕があるオフィスが理想ではありますが、実際には必要なスペースをそれぞれレイアウトしていくと、面積が足りずに各スペースを最小限に削りながら詰め込んでしまうことも実際には多いと思います。

そんな時に考えたいのが、”空間の用途を兼ねる”ということです。もちろん、ただ何となく”多目的なスペース”を作ってしまうと、結局何にも使われない、ということになりかねません。どういった場面で、どのように使うのかを、事前に想定しておくことが大切です。

例えば、複合機や資料スペース。

これは、誰もが同じ目的で、自然と人が集まってくる場所です。

会議室とは別に、もっと気軽に、偶発的に打合せができるスペースをつくりたいと考えていた場合、ここに、コミュニケーションが生まれるような仕掛けを加えてみるのも良いかもしれません。

複合機の隣に大きなカウンターテーブルを置いておくと、資料を広げてちょっとした作業も可能です。それを見かけた他のスタッフが声を掛ける、というのもひとつのコミュニケーションです。資料を手にちょっと打合せをしたい、という場合にも活用できます。

そうすると、この複合機や資料スペースをオフィスのどこに配置するのか、ということも重要になってきます。ある程度大きなオフィスであれば、動線が交わりやすいフロアの真ん中の方が良いでしょう。また、中小規模のオフィスであれば、リフレッシュスペースの隣に配置して両方をトータルにデザインするのも良いかもしれません。

このように、何か新たな用途を持った空間をつくりたいと考えた場合、相性の良い既存のスペースと組み合わせてみると、小スペースでもそれを実現できる可能性が生まれてきます。

窓のない空間には色と照明の力を借りる

窓のない空間には色と照明の力を借りる

オフィスのゾーニング・レイアウトを進めていくと、どうしても間仕切りに囲われて窓のない空間が生まれることもあると思います。

例えば廊下。

そもそも廊下スペースが無いようなレイアウトが出来ればベストですが、必要な部屋を確保していくと、どうしてもそれができないこともあります。そんな時、廊下を、”窓も無いただの通路”と考えず、色の力を借りてみるのもひとつの方法です。ビビッドな色を入れて太陽を思い起こさせるような色使いを加えてみると、一気に明るさが生まれてまるで廊下が主役級の空間に生まれ変わるでしょう。

またあるいは照明計画を工夫すると、単に明るさだけでなく陰影を活かした表現が可能になります。

敢えて濃い色味でシックにまとめて間接照明で柔らかい雰囲気を与えると、廊下にぐっと落ち着いた雰囲気が生まれます。

全体とのバランスも大切ですが、用途のない空間こそ、後回しにせずにしっかりと雰囲気づくりをすると、オフィス全体の印象が一気にグレードアップします。

まとめ

オフィスをレイアウトしていく中で、必ず何かしらの制約は生まれてくると思います。

それを解決する手法を考え具現化していくことは、レイアウトやデザインのヒントになります。ヒントを活かして生まれたデザインは、”意味”のあるデザインだと言えるでしょう。レイアウトを考えていく上でも同じです。

ぜひ、制約をプラスに捉えてレイアウトやデザインに活かしてみてください。

株式会社ヴォーエルではオフィス・店舗の内装デザイン設計から施工までを自社で行っております。

内装工事の現場からの視点と、デザイン的な視点の両方を持つ私たちだからこそできるご提案を追求し、

オーナー様の思いを「カタチ」にする空間をご提案させていただきます。

また弊社は大阪を中心とした関西圏以外にも、関東地域でのご依頼もご対応致しております。

まずはお気軽にご相談ください。

大阪のオフィスデザイン・オフィス移転は株式会社ヴォーエル

監修者

Hori Keiichiro

COO

お客様のご要望にお応えすることは当たり前と考え、プラスαの提案、施工を重視しています。その為には、十分なヒアリングによってクライアント様と同じ立ち位置になって考えることが一番大事だと考えます。
思いを精一杯汲み取り、ワクワク・楽しく思えるような空間、アイデアをご提案させていただきます。