オフィスデザインとは? 効果やレイアウトアイデア、成功のポイントを解説
最近では、働き方改革やリモートワークの普及により、オフィスデザインが重視されるようになりました。
しかし、オフィスデザインを変更するためには費用がかかるため、実行を躊躇している方もいるのではないでしょうか。
本記事では、オフィスデザインの効果やメリット、成功するポイントを解説します。
効果を高めるオフィスデザインアイデアも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Index
オフィスデザインとは?
オフィスデザインとは、家具のレイアウトやコミュニケーション動線を整え、社員が働きやすいスペースにすることです。
白を基調にしたシンプルなデザインが一般的でしたが、最近では、単なる仕事場ではなく社内外に自社のブランディングをアピールする手段としても注目を集めています。
オフィスデザインの効果
オフィスデザインを工夫することにより得られる効果にはどのようなものがあるのでしょうか。
詳細を見ていきましょう。
モチベーショ ンの向上
オフィスの環境は、社員のモチベーションに影響を及ぼす要素の一つです。
長時間のデスクワークは身体への負担が大きくなりますが、適度にリフレッシュできる空間 を作ったり、疲れにくいデスクやチェアを使ったりすることで、社員の集中力が維持しやすくなります。
その結果、社員のモチベーションはもちろん、従業員満足度の向上も期待できます。
生産性の向上
オフィスデザインは、社員の生産性に大きな影響を与えます。
適切に設計されたオフィス環境は集中力を高め、全体のパフォーマンスを向上させてくれます。
働きやすさを配慮し、必要な資料を得やすいような動線を意識したオフィスデザインにすれば、時間短縮にもつながるため、生産性向上が期待できるでしょう。
また、人間工学に基づいたデスクやチェアを導入する、スタンディングデスクを導入するなどして、社員の疲労 を軽減できれば、社員の健康にも良い影響を与えられます。
企業イメー ジ・コンセプトの明確化
オフィスデザインは、企業のイメージにかかわる要素の一つです。
エントランスや応接室は、クライアントや顧客が利用する場所です。
きれいで整頓されたオフィスデザインなら、クライアントに対して良い印象を持ってもらえます。
また、自社の社員に対してコンセプトを明確化できる点もオフィスデザインの効果の一つです。
昨今、社内へのブランディング「インナーブランディング」という考え方が広がっています。
コンセプトを打ち出したオフィスデザインにすれば、社員に自社の企業理念やブランド価値を理解してもらいやすくなります。
優秀な人材 の確保
適切なオフィスデザインにより、優秀な人材の確保が可能です。
株式会社アーバンプランが行った「就活中の学生・人事担当者を対象にした調査」によると、企業選びでオフィスデザインが「かなり影響すると思う」と答えている方は44.3%、「少し影響すると思う」は47.1%でした。つまり、9割以上の方がオフィス環境を重視していることがわかります。
オフィスデザインにより社員のモチベーションが高まれば、離職率の低下にもつながります。
コミュニケ ーションの活性化
机の配置やレイアウトの工夫により、社員同士のコミュニケーションが活発化します。
例えば、マグネットスペースやリフレッシュスペースのようなインフォーマルな空間をつくれば、人が自然に集まり、コミュニケーションが生まれやすくなります。
コミュニケーションが活発に行われることで、新しいアイデアの創出や課題解決の早期化などの効果も得られるでしょう。
空間デ ザインを変えるメリット
オフィスデザインを変えるとなると時間も費用もかかるため、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
ここでは、デザインを変えるメリットを解説します。
企業のメッセージを伝えられる
オフィスの空間デザインを一新することにより、企業のイメージやコンセプトを社内外に周知しやすくなります。
例えば、自然とかかわることを企業理念としている場合、植物や自然光を取り入れたデザインを採用す る、オープンなオフィスをコンセプトとした場合、来客スペースから社内が見せられるようにするなどです。
また、企業のカラーで統一する・ロゴやキャラクターを押し出せば、社員の帰属意識を高めることにもつながります。
リモートワー クを導入しやすい
オフィスデザインの変更により、リモートワークを導入しやすくなる点もメリットです。
コロナ禍をきっかけにリモートワークを導入したけれど、社員同士のコミュニケーションが少なくなり、業務がうまく進まないといった問題を抱えている企業もあります。
コミュニケーションの取りやすい空間デザインに変更する・完全フリーアドレスを導入するなどにより、出社頻度が少ないなかでもコミュニケーションの活性化を図る工夫はたくさんあります。
コミュニケーションが取りやすい環境が整っていれば、リモートワークはもちろん、ABW(Activity Based Working:仕事の内容に合わせて勤務場所を選べる働き方)も導入しやすくなるでしょう。
関連記事:働き方改革を実現するための多様な働き方とワークスペース
効果を高めるオフィスデザインのレイアウトアイデア例
オフィスデザインにすることにより、社員のモチベーションや生産性の向上、コミュニケーションの活性化などさまざまな効果を得られます。
しかし、どのようなデスクレイアウトにすれば良いのでしょうか。
ここでは、効果を高めるレイアウトのパターンを紹介していきます。
対向型( 島型)
対向型とは、部署やチームごとにデスクを向かい合わせて並べるレイアウトで、日本では最も一般的な方法です。
部署・チームの社員同士がコミュニケーションを取りやすくなるため、業務状況を把握しやすくなり、生産性の向上が期待できます。
対向型は、部署内のコミュニケーションを活性化させたい方におすすめの方法です。
ただし、部署やチーム外の人との交流を図りたい方には向きません。
背面式
背面式とは、同じ部署・チームの人が背中合わせで座るレイアウトです。
目の前に人がいないため、個人の作業に集中しやすくなります。
後ろを振り向けば、パソコンモニターを見ながら打ち合わせが可能です。
オフィス内のスペース効率が良いため、狭小オフィスでも採用しやすいレイアウトです。
アジャイ ル型
アジャイル型とは、業務内容に応じて柔軟にレイアウトを変更できるデザインのことで、移動しやすく機能性の高い家具を使用します。
集中して作業するときには壁を向いて配置する、打ち合わせをするときには向かい合うレイアウトにするなど、状況によって仕様を変更できます。
デスクワークはもちろん、ソロワーク、セミナーなど、さまざまな場面に適応可能。
最近では、新しい働き方に順応できるオフィスとしてアジャイル型を導入する企業が増えています。
ブース型
ブース型とは、デスクをパーテーションやパネルで囲むレイアウトです。半個室状態になり周囲の視線が気にならなくなるため、作業に集中しやすくなります。
最近では、オンラインミーティングも増えていますが、ブース型レイアウトなら雑音や視線を気にすることなく会話が可能です。
オフィス内に集中ブースを適度に配置し、業務内容に応じて仕事する場所を変えられるようにすると良いでしょう。
集中ブースで仕事するときは「集中したい」という意思を周知できるため、作業に没頭でき、生産性の向上が期待できます。
フリーアドレス
フリーアドレスとは、座席を固定せず、好きな席で業務を行うレイアウトです。リモートワークを導入している場合、出社している人の人数分だけ席があれば良いため、スペースを有効活用できます。
また、普段は話す機会のない部署やチームの社員とコミュニケーションできるため、アイデアが生まれやすくなる点もメリットです。
一人で集中したいときは人が少ない席を、ほかの社員と交流したいときは共同スペースの席を選ぶなど、業務内容によって働く場所を選べます。
これにより、社員の満足度や意欲の向上も期待できます。
オフィスデザインを成功させるポイントとは?
オフィスデザインを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。
ここでは6つのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
企業の規模と予算 に合った相談先を選ぶ
オフィスデザインを成功させたいなら、企業の規模と予算を考慮して相談先を選びましょう。
オフィスデザインの依頼先は、家具メーカー、内装工事会社、デザイナーが経営する少人数制の事務所などさまざまです。
企業規模が小さい企業が大手の家具メーカーに依頼した場合、対象が小規模向けでないため、費用が高くなってしまう恐れがあります。
また、大企業が小規模なデザイン事務所に依頼すると、要望に応えきれなくなってしまう可能性もあります。
予算をオーバーすると、ほかのプロジェクトに影響することもあるため、まずは予算を明確にしておき、過去の実績などを踏まえ、適切な相談先を選びましょう。
オフィスデザインの コンセプトを決める
オフィスデザインをする場合は、コンセプトを明確にしましょう。
コンセプトを決めないままオフィスデザインをつくると、統一感のないオフィスになってしまう恐れがあります。
コンセプトを決めることで統一感のあるデザインが作れるのはもちろん、自社ブランドの確立が可能になる・企業理念を社内外に示せるなどのメリットを得られます。
社員のニ ーズに合わせる
オフィスデザインを成功させたいなら、社員のニーズに合わせることもポイントです。
オフィスを利用するのは社員です。デザインばかりに気を取られ、社員が働きにくくなってしまったら意味がありません。
社員がどのような働き方を理想としているのか・どのような設備・空間があったら働きやすくなるのかなどを把握し、オフィスデザインに反映させましょう。
社員のニーズを知りたい場合は、ヒアリングやアンケートを実施するのがおすすめです。
動線を考慮 した空間づくりを意識する
オフィスデザインをする場合は、動線を考慮しましょう。デスクや家具の配置により、動きやすさ・働きやすさ・設備の使いやすさが変わってきます。
人や機材の実際の動きを分析・検討したうえで、動線を設計しましょう。
これにより、安全性が確保できるほか、作業効率の向上も期待できます。
定期的に評価と改善をする
オフィスデザインは、定期的に評価と改善を行いましょう。
社員のニーズに合わせたオフィスデザインを実現したとしても、実際に使ってみたら思ったような効果が得られなかった・使いづらかったなどの問題が出てくる可能性があります。
社員にアンケートを実施し、定期的にオフィスデザインを見直せば、よりよい環境を作っていけます。
社員のニーズ・コンセプトに合ったオフィスデザインに変更しよう
快適に働けるようなオフィスデザインは、社員のモチベーションの向上や優秀な人材の確保などさまざまな効果を得られます。
また、デスクの配置方法にも対向型や背面式などさまざまな形があります。
社員のニーズを把握し、コンセプトに合ったオフィスデザインをつくりあげましょう。
株式会社ヴォーエルでは、オフィスの内装デザイン設計から施工までトータルに行っています。
内装工事の現場からの視点・デザイン的な視点の両方を持っているからこそできるご提案を追求しています。
オフィスデザインを検討している方は、お気軽にご相談ください。
監修者
Hori Keiichiro
COO
お客様のご要望にお応えすることは当たり前と考え、プラスαの提案、施工を重視しています。その為には、十分なヒアリングによってクライアント様と同じ立ち位置になって考えることが一番大事だと考えます。
思いを精一杯汲み取り、ワクワク・楽しく思えるような空間、アイデアをご提案させていただきます。